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【ハローワーク流れ】初めて行くときの持ち物・服装、失業保険の手続きを解説

「ハローワークの利用方法がわからなくて怖い…」

「初めてハローワークに行くけど、何を持っていくべき?」

ハローワークとは、厚生労働省が運営する公共の就職支援機関で、求人紹介や失業時の相談、職業訓練など幅広いサービスを受けられます。

しかし「ハローワークってどうやって使うの?」「登録までしてみたけど、どのように進めればいい?」など、利用方法に関して知らない方も少なくないでしょう。

そこで本記事では、ハローワークを初めて利用する流れや、持ち物・服装について徹底解説していきます。

失業保険の申請方法も紹介しているので、ハローワークの利用を考えている方に必見の内容です!

こんにちは!

株式会社Wizで人事責任者をしている荻久保(@ogikubo)です。

今回は、人事として年間数百人の面接経験もある僕が、そんな人たちが抱える悩みを解決し、ハローワークを利用する流れについて解説してみたいと思います。

目次

ハローワークとは?

ハローワークとは?

ハローワークとは、厚生労働省が運営する公共の就職支援機関で、失業時の相談や職業訓練など幅広いサービスを提供しています。

具体的には、全国に設置された窓口で求人情報を検索し、希望に合った企業への応募が可能です。また、専門の担当者が面接対策や履歴書の書き方などもサポートしてくれます。

さらに、ハローワークに登録することで失業保険の給付も受けられるので、経済的に安定し再就職活動が行いやすくなるでしょう。

ハローワークは、6つの部門に分れています!

部署意味
雇用保険課失業したときに失業保険給付の手続きをしてくれる部署
職業相談部門求人情報の提供や相談を受けられる部署
職業訓練部門就職や転職のためによりスキルを高める部署
専門援助部門なかなか就職できない人のための特別就職支援部署
事業所部門就職・転職希望の良い人材を見つけるために求人を出す部署
生活支援部門長期失業したときに生活の維持のために相談する部署

ハローワークの営業時間

ハローワークの営業時間は、平日の午前8時30分から午後5時15分までで、祝日や年末年始は閉庁することが一般的です。

ただし、各ハローワークによっては、土曜日の開庁や時間延長を行っている場合もあるので、事前に確認しておきましょう。

また、施設によっては予約制を取り入れていので、スムーズに利用したい場合は来庁前にホームページで詳細を確認するか、直接電話で問い合わせるのがおすすめです。

ハローワークへ登録するためだけに行ってもいい?

ハローワークの利用において、登録だけでも問題ありません。登録することで、求職者であれば誰でも求人情報の検索や閲覧が可能になります。

ただし、登録だけでは、相談やアドバイス、職業訓練や就職支援といったサービスは利用できません

上記のようなサービスを利用したい場合は、ハローワークに求職活動を宣言するようにしましょう。

訪問するハローワークはどこでもいい?

ハローワークは、全国にある事業所のいずれを利用しても問題はありませんが、なるべく住所地の施設を利用するのがおすすめです。

住所地のハローワークを利用することで、地域に密着した求人情報の提供を受けられるため、引っ越しを考えていない方であればより便利に活用できます。

ただし、転職活動などで他の地域の求人に興味がある場合には、所在地以外のハローワークで情報を得ることも可能です。

それぞれのハローワークによって扱っている情報やサービスには差があるので、事前に確認しておきましょう。

ハローワークインターネットサービスとは?

ハローワークインターネットサービスとは、自宅からでも求人検索や雇用保険の手続きができるシステムです。

全国の求人情報に手軽にアクセスして、希望の条件に合う職種を効率的に検索することができ、履歴書や職務経歴書の電子データの送付も可能です。

利用登録は簡単で、ハローワークでの初回登録後にログインIDとパスワードを設定することで、どなたでも利用開始できます。

ハローワークインターネットサービスで利用できるサービス内容
  • 求人情報の検索
  • 公的職業訓練の検索
  • 求職申し込みの仮登録
  • 求職者マイページの開設
  • イベント情報の検索

ハローワークが提供している主なサービス

ハローワークが提供している主なサービス

求人紹介・職業相談

ハローワークの相談窓口では、経験やスキル、希望する業種や職種を詳しくヒアリングし、その上で最適な求人情報を紹介してくれます。

また、キャリアチェンジを考えている方向けに、新しい職業や業界への適性、必要な資格情報なども提供しています。

そのため、安定した職を求める方からキャリアアップを目指す方まで、幅広いニーズに応えることができるサービスです。

失業保険の手続き

ハローワークでは、失業後に働いていた期間に応じて一定の給付が受けられる、失業保険の手続きを行うことができます。

失業保険を申請する際は、ハローワークに求職の申し込みをして、雇用保険の被保険者手帳や解雇通知書、給与明細などの書類を提出する必要があります。

失業の理由や雇用形態、勤務期間などによって給付の条件や金額が異なるため、ハローワークのスタッフに相談して再雇用までのサポートを受けましょう。

職業訓練の申し込み

ハローワークでは、求職者のスキルアップや再就職のサポートとして職業訓練の紹介も行っています。

例えば、ITスキルの向上を目指すプログラミング講座や、医療関連の資格取得をサポートする研修などがあり、一定の条件を満たす求職者は無償、または低コストで申し込むことが可能です。

また、訓練終了後には再就職のサポートも充実しているため、新たなキャリアを構築したいと考えている方にもおすすめできます。

公的職業訓練の具体的な対象者

職業訓練は、これから働く意思のあるすべての人が受けられます。

失業中の人はもちろん、スキルの習得を目指す在職中の人向けの訓練もあります。

なお、訓練は2種類に分かれます。

総称訓練の種類訓練の対象者
公的職業訓練公共職業訓練失業保険を受給している人が対象
求職者支援訓練失業保険を受給していない人が対象
職業訓練の主なコース

職業訓練では、多様な分野のコースが用意されています。

下記の他にも、女性向けコースや資格取得コースがあります。

  • 事務
  • IT(システム開発、Web設計)
  • 建設
  • 医療関連
  • サービス
  • 製造
  • デザイン
  • 理美容

様々な支援サービスの案内

ハローワークを利用することで、就職活動に必要な基礎知識を学ぶワークショップや、面接対策に関するセミナーなどにも参加できます。

さらに、失業保険以外にも「再就職手当」「教育訓練給付金」などの手当も受けられます

セミナーで転職者同士の情報交換を行ったり、失業手当を活用して経済的に支援を受けたりすることで、再就職活動をスムーズに進められるでしょう。

再就職手当とは?

再就職手当とは、失業手当の受給資格を満たしている人が、早期に安定した職業について就いてもらうために設けた支援です。給付日数のうち所定の日数以上を残して安定した職業に就いた場合に支給されます。なお、次の就職が早いほど、手当の給付率が高くなる仕組みです。

教育訓練給付金とは?

教育訓練給付金とは、雇用の安定と就職の促進を目的として、厚生労働大臣が指定する教育訓練を修了した際に、受講費用の一部が支給される支援です。訓練期間は最大3年間で、対象訓練には介護福祉士や社会福祉士などの専門性の高い資格を目標とする講座があります。

応募書類の添削や面接のサポート

ハローワークでは、求職者の希望する職種や業界に合わせて、就職活動に役立つサポートを行っています。

例えば、求人情報の紹介や企業との面接のセッティング、履歴書や職務経歴書の添削サービスなどが提供されています。

求職者一人ひとりのニーズに合ったサポートを受けられるので、初めて転職する方でも安心の支援が充実しています

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初めてハローワークを利用する際の流れ

初めてハローワークを利用する際の流れ

【STEP1】居住地を管轄するハローワークを探す

住所地のハローワークを利用することで、地域に密着した求人情報の提供を受けられます

ただし、転職活動などで他の地域の求人に興味がある場合には、所在地以外のハローワークで情報を得ることも可能です。

それぞれのハローワークによって扱っている情報やサービスには差があるので、事前に確認しておきましょう。

【STEP2】受付で求人申込書を記入し手続きをする

最寄りのハローワークを訪れ、求職申込書に氏名や住所、連絡先、希望する職種・条件、経歴や資格等、自分のプロフィールや条件を記入します。

その後、求職申込書を受付窓口で提出し、職員から確認・指導を受けます。

職員が登録内容を確認して問題がなければ、求職登録が完了となります。

インターネットからも求職申込み可能

ハローワークの受付で、求人申込書を手書き作成する手間を省きたい方は、自宅のパソコンやスマホからも求職申込みができます

求職申込みは、ハローワークインターネットサービスからできます。アクセスしたら、求職者マイページアカウントの登録を行いましょう。

アカウント登録完了後、14日以内(申込日を含む)に求職情報を入力することで、求職者マイページを開設できます。

インターネットから求職申込みをする流れ
  • 自宅のパソコンやスマホからハローワークインターネットサービスにアクセスし、求職者マイページアカウントの登録を行う
  • アカウント登録完了後、14日以内に求職情報を入力し、求職者マイページを開設する
  • オンライン上の求職登録が完了し、「オンライン登録者」になる
    ⇒「オンライン登録者」になると、求人情報の検索やオンライン自主応募など、求職者マイページを通じた自主的な就職活動が可能になります
  • ハローワークを利用し、職業相談できるようになる
  • 職員が求職登録情報の確認を行い、求職区分を「オンライン登録者」から「ハローワーク利用(来所)登録者」に変更する
    ⇒「ハローワーク利用(来所)登録者」になると、求人情報の提供や職業紹介、応募書類の作成、面接のアドバイスなどの就職支援を受けられるようになります

「オンライン登録者」は求職者マイページの一部機能は利用できませんが、「ハローワーク利用(来所)登録者」は求職者マイページの全ての機能が利用できます!

▶参照:ハローワークインターネットサービス – 求職申込み手続きのご案内

【STEP3】手続き後にハローワークカードを受け取る

ハローワークで求職登録手続きが終わると、求職者情報が登録されている「ハローワークカード」を受け取ります。

職員は、登録情報をもとに求人紹介やアドバイスを行い、応募や面接などの手続きも進めます。

ハローワークカードは、求職活動を行う際に必要な公的な証明書なので、ハローワークを利用する際は必ずカードを持参するようにしましょう。

ハローワークカードに有効期限はありますか?

ハローワークカードの有効期限は3ヶ月です。なお、有効期限から2年以内であれば何度でも再発行できます!

【STEP4】求人端末で求人検索を行う

ハローワークカード発行後、専用の端末や窓口を利用して求人検索を行います。

端末では、地域や職種、雇用形態など、様々な条件を指定して求人情報を検索することが可能です。

求人情報は日々更新されているため、定期的に検索を行い、希望に合った求人はすぐに応募手続きを進めるようにしましょう。

【STEP5】窓口で仕事探しの相談をする

気になる求人が見つかったら、求人票を印刷し、求職相談窓口に持っていきましょう。

求職相談窓口では、具体的な仕事内容や必要なスキル・資格、現状の採用状況など、求人の詳細を教えてもらえます

求人の詳細を教えてもらったうえで、自分の希望と合わなかった場合は、似たような条件の求人を紹介してもらえることもあります。

【STEP6】求人に応募する

職員に相談後、応募を決めたら求人先へ連絡してもらい、面接の日程調整を行います。

面接の予約後、ハローワークから紹介状を受け取ります

紹介状とは

紹介状とは、求人企業に直接応募する際に必要となる書類であり、ハローワークを通じた正式な応募手続きの証明となります。

紹介状の受け取りには、身分証明書とハローワークカードが必要です。

ただし、紹介状は有効期限があるため、受け取った後は速やかに応募手続きを行い面接を予約しましょう。

【STEP7】応募書類を作成する

面接の予約後、履歴書や職務経歴書といった応募書類を作成します。

応募書類は自分を知ってもらうための第一情報になるので、何度も添削を重ねて、より良いものを作ることが大切です。

ハローワークでは、転職支援のプロによる添削サービスを受けられるので、遠慮せずに何度も相談してみましょう。

【STEP8】面接対策をする

就職を成功させるために、応募書類の作成と並行して、面接対策もしておきましょう。

ハローワークでは、模擬面接面接対策セミナー個別のアドバイスを受けることができます。

面接前に上記のようなサポートを活用し、面接官への礼儀正しい態度や明確な自己表現ができるように練習しておきましょう。

模擬面接を行う

ハローワークでは、模擬面接も実施してくれます。対人で行えるので、対話形式の深掘りされる質問にも対策できます。「企業からどのような質問をされることが多いのか」「どのように答えたらよいのか」を面接前に相談できるので、安心して面接に臨めるようになります。

面接対策セミナーを受ける

面接対策セミナーでは、面接に適した話し方や姿勢、表情、服装などを学べます。面接対策セミナーは人気で予約が埋まりやすいので、参加したい旨をできるだけ早く職員に伝えておきましょう。

【STEP9】応募した会社の採用面接に行く

面接当日は、清潔感のある服装を着用して、時間に余裕をもって現場に到着することが大切です。

面接では、就職後のギャップを少なくするためにも、オフィスの雰囲気や具体的な仕事内容を確認しておきましょう。

わからないことがあれば、積極的に質問し、認識の相違を防ぎましょう。

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初めてハローワークに行くときの服装や持ち物

  • 初めての場合は、普段着でもいい

【服装】仕事探しや手続きするときは私服でOK

ハローワークへの訪問時の服装は、基本的に私服で問題ありません

ただし、職業相談からそのまま書類添削や面接などのステップに進む可能性もあるため、清潔感のある服装を心がけると良いでしょう。

面接練習をする場合はスーツが無難

ハローワークで面接対策の指導を受ける際は、スーツを着用することをおすすめします。

スーツは就職活動における標準的な服装であり、面接官に対して真剣に取り組んでいる姿勢を示すことができます。

また、スーツやオフィスカジュアルの服装を着用していることで、より実践的な面接を意識できるでしょう。

【持ち物】必須の持ち物はない

ハローワークを初めて訪問する際は、必須の持ち物はなく、手ぶらでも問題ありません

ただし、特定の手続きを予定している場合は身分証明書や履歴書などが必要となるため、訪問時にどのようなサービスが必要かを考え、それに応じた準備をしておくと良いでしょう。

例えば、失業保険の申請を考えている方は失業保険の申請を考えている方は、雇用保険の被保険者証や解雇通知書などの書類が必要になります。

ハローワークでスムーズに仕事探しをするコツ

ハローワークでスムーズに仕事探しをするコツ

ハローワークに行く前に希望条件をある程度固める

ハローワークは多くの求人を抱えているので、少なくとも「希望業界」「職種」「勤務地」は前もって考えておくのがおすすめです。

また、希望条件に順位をつけたり、妥協できる点を決めておいたりすることで、よりスムーズに仕事を探せるでしょう。

専門的な窓口で仕事探しをする

ハローワークには、職種や業界に特化した専門的な相談窓口が設けられており、特定の分野に焦点を当てたサービスがあります。

例えば、医療やIT、製造業など、専門業界に精通したスタッフが配置されており、分野特有の求人情報や資格要件、業界の動向など、深い知識を基にしたアドバイスを受けることができます。

さらにハローワークの中には、「新卒ハローワーク」「マザーズハローワーク」などもあるので、状況に応じたサービスを利用することで、より自分にあう仕事を見つけやすくなるでしょう。

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失業保険申請の流れは?就職支援以外に受けられるサービス

失業保険申請の流れは?就職支援以外に受けられるサービス

退職後は失業保険の受給手続きができる

ハローワークでは、退職後に失業保険の受給手続きができます。

失業保険は、労働者が雇用を失った際に一定期間、生活費や再就職活動の支援を行うための制度です。

この制度により、経済的な支援を受けられるので、再就職活動が行いやすくなります。

雇用保険とは?雇用保険と失業保険の関係

雇用保険とは「国が失業者に手当を給付をすることで再就職を支援する制度」を指し、雇用保険で給付される「基本手当」を失業保険といいます。

失業保険の手続きに行くタイミング

退職後は、離職票が発行された日から2週間以内にハローワークへ行って失業手続きを行うことが一般的です。

なお、基本手当(失業手当)を受け取れる期間は、離職日の翌日から1年間と定められています

受け取り期間ギリギリに手続きをすると、期限の問題で打ち切りになる可能性があるので、余裕を持って申請しましょう。

失業保険の手続きに必要なもの

ハローワークに行き、基本手当(失業手当)の受給手続きをする際は、以下の持ち物が必要です。

ひとつでも忘れてしまうと手続きができないため、事前に用意しておきましょう。

失業保険の手続きに必要なもの
  • 印鑑
  • 雇用保険被保険者離職票1(口座番号などの記入欄がある書類)
  • 雇用保険被保険者離職票2(離職日以前の賃金支払状況が記載された書類)
  • 本人名義の通帳あるいはキャッシュカード
  • 証明写真2枚(正面上半身で最近の写真、縦3.0cm×横2.5cm)
  • 個人番号確認書類(いずれか1種類を用意)
    マイナンバーカード、通知カード、個人番号が記載されている住民票(住民票記載事項証明書)
  • 身元確認書類(①のうちいずれか1種類もしくは②のうち異なる2種類※コピー不可)
    ①運転免許証、運転経歴証明書、マイナンバーカード、官公署が発行した身分証明書・資格証明書(写真付き)など
    ②公的医療保険の被保険者証、児童扶養手当証書など

失業保険申請の流れ

STEP
会社から雇用保険被保険者証と離職票をもらう

離職届は、退職後10~14日ほどで会社から郵送される場合が多いです。

退職前にいつ受け取れるのかを会社に確認しておくと、退職後スムーズに失業保険の手続きができます。

STEP
ハローワークに行き「求職の申し込み」と「書類提出」を行う

ハローワークで求職申し込みを行った後、受給手続きに必要な書類を提出します。

受給手続きに必要な書類については、「失業保険の手続きに必要なもの」を参考にしましょう。

STEP
受給資格の決定

提出した書類をもとに受給資格の決定が行われます。

離職票に記載されている退職理由が受給資格に大きく影響を与えるため、正確に記載することが重要です。

受給資格が決定したら、受給者説明会の日程が案内されます。

STEP
雇用保険受給者初回説明会

雇用保険受給者初回説明会では、「雇用保険の受給についての説明」と「1回目の失業認定日」が伝えられるので、指定された日程に必ず出席しましょう。

このとき、雇用保険受給資格者証と失業認定申告書も受け取れるケースが一般的です。

STEP
失業の認定

基本手当(失業手当)を受け取るには、雇用保険受給者初回説明会で伝えられた失業認定日にハローワークへ行き、失業手当の条件を満たしているかの確認を受ける必要があります。

失業手当の条件
  • 失業状態である
  • 前回の認定日から次の認定日の前日までの期間に、2回以上の求職活動を行っている

2回目以降は、4週間に1回ハローワークに行く必要があり、その都度、雇用保険受給資格者証と失業認定申告書を提出します。

STEP
基本手当(失業手当)の受給

失業認定日から通常5営業日程度で、基本手当(失業手当)が振り込まれます。

再就職が決まるか給付期間が終わるかまでの間は、失業の認定と受給を繰り返しながら求職活動を行います。

失業保険の受給条件

失業保険を受給するには、働く意思があり雇用保険に一定期間加入していることが必要です。

失業保険の受給条件
  • ハローワークで求人申し込みをしている
  • 働く意思がありすぐ働ける状態だが、就職できない「失業状態」にある
  • 離職日以前に、被保険者期間が規定以上ある
    L 自己都合離職者の場合:離職の日以前2年間に、被保険者期間が合計12ヶ月以上ある
     特定理由離職者の場合:離職の日以前1年間に、被保険者期間が合計6ヶ月以上ある
     特定受給離職者の場合:離職の日以前1年間に、被保険者期間が合計6ヶ月以上ある

働く意思がありすぐ働ける状態だが、就職できない「失業状態」にある

失業保険を受給するには、働く意思があるものの仕事が見つからないという「失業状態」であることが必要です。

求職活動を継続的に行うことで、働く意思があると示すことができます

「失業状態」と認められるケース
  • ハローワークで求人に応募する
  • 特定の機関が行う職業相談や紹介を受ける
  • 再就職につながる国家試験や資格試験を受験す
「失業状態」と認められないケース
  • 家業や家事に専念し、就職を希望しない
  • 病気やケガですぐに働けない
  • 妊娠・出産・育児ですぐに働けない

すぐに働く予定がない場合は「失業状態」と認められないので注意しましょう。

離職日以前に、被保険者期間が規定以上ある

失業保険を受給するには、「離職日以前に、雇用保険の被保険者期間が規定以上ある」ことが必要です。

例えば、自己都合で退職した場合、離職の日以前2年間に、雇用保険に加入した期間が合計12ヶ月以上あることが要件です。

被保険者期間の計算方法

雇用保険の被保険者であった期間のうち、離職日からさかのぼって1か月ごとに区切っていた期間に、以下に該当する月を1か月と計算します。

  • 賃金支払いの基礎となった日数が11日以上ある月
  • 賃金の支払の基礎となった時間数が80時間以上ある月

【例】賃金支払い日数が11日に満たないため、被保険者期間に入れないケース

被保険者期間の計算方法

参考:厚生労働省|離職されたみなさまへ

自分が雇用保険に加入しているかは、どう確認すればいいでしょうか?

ハローワークで配布する「雇用保険被保険者資格取得届出確認照会票」に必要事項を記入して、勤務先の所在地またはハローワークの窓口に提出すれば、後日回答書が届きます。

照会票はハローワークHPからもダウンロードが可能です。

ハローワークの使い方で押さえておくべきポイント

ハローワークの使い方で押さえておくべきポイント

積極的に窓口で相談する

ハローワークを利用する際、仕事探しに迷ったら積極的に窓口で相談することが大切です。

窓口では、求人の詳細はもちろん、就職活動における些細な疑問の相談にも乗ってもらえます

ただし、他の利用者との兼ね合いで十分に時間を設けてもらえない日もあるので、窓口に足を運ぶ際は、事前に準備しておきましょう。

求人の契約内容をよく確認する

ハローワークに掲載されている求人情報だけでは、どんな企業かわかりにくいので、応募する前に企業のホームページやSNSをチェックしておきましょう

また転職の口コミサイトには、現在働いている人や退職した人の生の声が掲載されているので、企業の実態も見えやすくなります。

なお、あまりにも長期間、募集を継続している企業は、早期退職者が多い傾向にあるので注意しましょう。

雇用保険に入っていなくても利用できる

ハローワークは、前職で雇用保険に入っていなくても、仕事を探しているすべての人が利用できる公共機関です。

ただし雇用保険に入っていない場合、「失業保険の受給」や「職業訓練の申し込み」といったサービスは利用できないので注意しましょう。

在職したまま求職相談できる

ハローワークは、転職希望の在職者でも利用できるので、ブランク期間を作らずに次の仕事に就くことも可能です。

ただし、ハローワークの開庁時間は、基本的に平日の日中です。

そのため、働きながら転職活動したい場合は、営業時間が長く、駅前や繫華街などアクセスしやすい場所に設置されている「ハローワークプラザ」の利用がおすすめです。

ハローワークプラザとは、ハローワークの出先機関として設置された関連施設です!

管轄外のハローワークも利用可能

ハローワークは、全国にある事業所のいずれを利用しても問題はありません。

転職活動などで他の地域の求人に興味がある場合には、所在地以外のハローワークで情報を得られます

ただし、所在地のハローワークを利用することで、地域に密着した求人情報の提供を受けられるため、引っ越しを考えていない方であればなるべく所在地の施設を利用するのがおすすめです。

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ハローワークで就職活動をするメリット

ハローワークで就職活動をするメリット

無料で利用できる

ハローワークを活用するメリットは、就職活動に役立つサービスを無料で利用できるため、転職や再就職にかかる経済的な負担を軽減できるという点です。

キャリアコンサルティングなどのサービスは、有料のものも多く、金銭的な負担から利用を断念せざるを得ないケースもあるでしょう。

しかし、ハローワークでは、キャリアカウンセリングから求人情報の提供、職業訓練の案内やセミナーへの参加まで、すべてのサービスが無料で提供されているため、お金をかけずに転職支援を受けたい方にもおすすめです。

他の支援サービスと比べて求人数が多い

ハローワークは、他の支援サービスと比べて求人数が多いので、就職先の選択肢を広げられます

ハローワークは、企業が無料で求人を掲載できるので、多くの求人が集まりやすいです。

派遣社員や契約社員、パートなど、様々な雇用形態の求人があるので、雇用形態に縛られず自由に選べるでしょう。

地元企業への就職に強い

ハローワークは、地元企業との強固なネットワークを持っているため、エリアに特化した求人情報の紹介に強いというメリットがあります。

多くの求職者は、大手企業や知名度の高い企業への就職を希望することが多いですが、地域に密着した中小企業や地元の企業には、魅力的な求人やキャリアのチャンスが豊富に存在しています。

特に地域での就職を希望する方や、大学で首都圏にいるけど就職では地元に戻りたい方にとっては、ハローワークを活用するメリットが大きいです。

専門的な窓口がある

ハローワークには、職種や業界に特化した専門的な相談窓口が設けられており、特定の分野に焦点を当てた細やかなサポートを受けられます

例えば、医療やIT、製造業など、専門業界に精通したスタッフが配置されており、分野特有の求人情報や資格要件、業界の動向など、深い知識を基にしたアドバイスをもらえます。

また、ハローワークの中には、中高年の方や障害を持つ方、外国人求職者向けの特化したサービス窓口もあるため、様々な背景を持つ求職者に対応することが可能です。

ハローワークで就職活動をするデメリット

ハローワークで就職活動をするデメリット

企業の質はピンからキリまである

ハローワークの求人情報の中には、優良企業の求人もあれば、ブラック企業の求人もあります。

取り扱う数多くの求人全てを細かくチェックするのは困難なため、働き手の権利を侵害する企業や、過度な長時間労働を強いる企業の求人が掲載されてしまうことがあるのです。

そのため、ハローワークを利用する際は、自らも情報収集を行い、慎重な判断を心掛けることが求められます。

ブラック企業が混ざってしまうのはちょっと怖いですね…

ブラック企業だけでなく、相性が悪い職場や自分に合った職種を
見つけられないこともあるので注意が必要ですね!

平日日中が活動の中心になる

ハローワークを利用できる時間は、基本的に平日の日中なので、働きながら転職活動する方にとっては利用しにくいサービスと言えます。

しかし、中には土曜開庁や休日開庁しているハローワークがあるので、該当する施設が近隣にないか調べてみましょう。

また、近隣に上記のようなハローワークがない場合は、転職エージェントを利用してみてもいいかもしれません。

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就職活動の催促がないので、積極的な行動が必要

ハローワークの窓口や求人検索サイトは利用者が多いため、競争率が高くなることがあります。

応募者数が多い場合、採用企業の審査が厳しくなる可能性もあります。

さらに一部の求職者は、ハローワークだけでなく転職エージェントや派遣会社も併用しているので、内定の確率をあげたい場合は、求人サイトを併用したりおすすめの求人がないか窓口で相談したりなど、積極的に行動することが大切です。

「水曜日は必ずハローワークに行く」「3ヶ月以内に就職する」など、目標を決めることも大切です!

ハローワークでの仕事探しが向いている場合

ハローワークでの仕事探しが向いている場合
  • 地元での就職・転職を希望する場合
  • 早期の就職・転職を希望する場合
  • 応募したい仕事のイメージが明確な場合

地元での就職・転職を希望する場合

ハローワークは地元の中小企業の求人を多く抱えているので、地元で就職・転職したい方に向いています。

「通勤時間を短縮したい」「地元で気楽に働きたい」といった希望を実現できるでしょう。

早期の就職・転職を希望する場合

ハローワークは、他サービスに比べて抱えている求人数が豊富です。

そのため、希望に沿った求人を探しやすく、早期の就職・転職を希望する場合もスムーズに仕事が見つかるでしょう。

応募したい仕事のイメージが明確な場合

ハローワークは掲載情報が豊富なため、自分に合う求人を効率的に探す必要があります。

そのため、働きたい業界や職種をある程度決めておき、求人情報を絞りやすくしておくことが重要です。

また、希望条件に順位をつけたり、妥協できる点を決めておいたりすることで、よりスムーズに仕事を探せます。

ハローワークでの仕事探しが向いていない場合

ハローワークでの仕事探しが向いていない場合
  • 自分の適性が分からない場合
  • 大手企業に就職・転職したい場合
  • 専門的な仕事探しのアドバイスを受けたい場合

自分の適性が分からない場合

ハローワークは多くの求人を抱えているので、自分の適正が分からない場合は、応募したい仕事を見つけにくいでしょう。

自分の適正を把握していないと、せっかく就職しても、すぐに退職してしまう事態になりかねません。

長く働き続けるためにも、仕事探しをする前に、自己分析を繰り返したり性格診断を利用したりして、自分を知ることが大切です。

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大手企業に就職・転職したい場合

ハローワーク公的な求人情報提供機関なので、大企業の求人情報が少ない特徴があります。

大手企業は、自社の公式サイトや専門の採用サイトを通じて求人募集を行うことが多く、ハローワークを主な採用ルートとしていない場合があります。

そのため、大企業の求人を希望する方は、ハローワークだけでなく、他の情報源も併用して多方面での情報収集を行いましょう

専門的な仕事探しのアドバイスを受けたい場合

専門的な仕事探しのアドバイスを受けたい場合、ハローワークの利用は向いていないでしょう。

ハローワークでも職員に相談して、仕事探しの方向性を決めることはできますが、求人を探したり応募したりするのは主に自分です。

そのため「自分の適正に合った企業を紹介してもらいたい」「自分の経歴を踏まえて転職のアドバイスが欲しい」という方は、就職・転職エージェントを利用する方がおすすめです。

ハローワークとエージェントを並行するのもおすすめ

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ハローワークと他の求人サイトを併用することで、選択肢を増やせるので、スムーズに仕事を見つけられるでしょう。

求人サイトや転職エージェント、派遣会社には、ハローワークに未掲載の求人も数多く公開されています

また転職エージェントは、企業との結びつきが強く、ハローワークが知らない企業の情報を持っていることもあるので、積極的に活用するのがおすすめです。

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ハローワークに関するよくある質問

誰でも利用できる?

ハローワークは、誰でも利用できる公共の施設で、職を求めている方だけでなく、キャリアアップを目指す人の支援も行っています。

求人情報の提供はもちろんのこと、職業相談や職業訓練など、様々なサービスを提供しており、これらは全て無料で受けることができます。

土日や平日夜間は利用できない?

ハローワークは、原則として土日や平日夜間は閉まっています。

しかし、土日開庁や開庁時間を長く取っているハローワークも存在します。

▶土日開庁や開庁時間を長く取っているハローワークを探す!

ハローワークで応募から内定までの期間はどのくらい?

ハローワークで応募~内定までの期間は、人によって異なりますが、数か月程度見ておいたほうがよいでしょう。

早ければ、応募から内定まで約1か月程度ということもあります。

ハローワークってブラックな求人が多い?

ハローワークは数多くの情報を掲載しているため、中にはブラックな求人が混ざっている可能性もあります。

とはいえ、自らも情報収集を行い慎重に判断することで悪質な企業を避けられるため、情報を取捨選択するよう心がけることが重要です。

ハローワークと派遣会社の違いは?

ハローワークと派遣会社の違いは、運営機関や扱う求人の雇用形態が異なる点です。

ハローワークは、国が運営する公共の機関で、正社員や派遣社員、契約社員、パート・アルバイトなど様々な雇用形態の求人を閲覧できます。

その点、派遣会社は、民間が運営する機関で、派遣求人のみを閲覧できます。

ハローワークとハローワークプラザの違いは?

ハローワークプラザとは、ハローワークの出先機関として設置された関連施設です。

ハローワークプラザは、ハローワークよりもサービス内容が限定されているので、職業訓練の申し込みや雇用保険(失業保険)の手続きができない可能性があります。

とはいえハローワークプラザは、営業時間が長く、駅前や繫華街などアクセスしやすい場所に設置されているので、働きながら転職活動したい方でも利用しやすいでしょう。

「わかものハローワーク」とは?

わかものハローワークは、厚生労働省が運営する若者向けの就職支援サービスです。

このサービスは、求職活動を行う若者に対して、求人情報の提供や職業相談、就職活動をサポートするセミナーの開催など、様々な支援を行っています。

「マザーズハローワーク」とは?

マザーズハローワークは、キッズコーナーの設置やベビーカー用のスペース確保など、子育て中の求職者に対して利用しやすい環境を整備している就職支援サービスです。

▶マザーズハローワークの所在地一覧はこちらから

まとめ

今回は、ハローワークを利用する流れや初めて行くときの持ち物・服装、失業保険の手続きなど、ハローワークについて徹底解説していきました。

初めてハローワークに行く際は、特に必要な持ち物はなく、服装も普段着で問題ありません。

また、ハローワークを利用していく中で、どのように就職活動を進めるべきか分からなくなった場合は、職員に積極的に相談してみてください。

ハローワークは転職支援のプロなので、就職活動の方向性を定められたり、キャリア相談ができたりなど、様々なサポートを受けられます。

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この記事を執筆した人

荻久保健一のアバター 荻久保健一 株式会社Wiz CHRO/株式会社Personal 代表取締役

IT系ベンチャー数社でマーケティングからWeb制作、子会社代表等幅広く経験。
その後人材系ベンチャーでCMO(マーケティング責任者)を経て、現在は年間数万人が応募するITの総合商社でCHRO(人事責任者)をやりながら、株式会社Personal代表取締役として、すべての人に相性がいい適職を紹介する「パーソナルファイル【相性就職・就職】」を運営しています。

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